2013年6月25日火曜日

使徒的福音:パウロ①

 またまた時間が経ってしまいました。タカ牧師です。

今日は「キング・ジーザス・ゴスペル」の第4章、
The Apostolic Gospel of Paul
と題された章をちょこっと紹介します。

マクナイト教授は「福音」のもともとの姿と出会うためには新約聖書に戻らなければならない、と言います。

でも新約聖書といえども一枚岩ではない。色々な文書の集合体です。
ジャンルも異なるし、書かれた年代もそれなりに開きがある。(短い推定だと、紀元50年代から90年代位の間。)

マクナイト教授が選んだのはパウロが書いた手紙の中でも、コリント人への手紙第一。その15章が「使徒的福音の最も初期の形を留めている部分」と見ているようです。

Before there was a New Testament...
Before the apostles were beginning to write letters...
Before the Gospels were written...
There was the gospel.
In the beginning was the gospel.
That gospel is now found in I Corinthians 15.
というわけで「福音」は、現在私たちが手にしている新約聖書が出来る前に、既に使徒たちによって厳密な形で信者たちに伝承されたもの、であるというわけです。

マクナイト教授はコリント人への手紙第一15章から、三つの部分に分けて「福音」の原型を取り出そうとします。

(1)イントロダクション・・・15:1-2
(2)福音の定義その1・・・15:3-5
(3)福音の定義その2・・・15:20-28

(2)では「福音」はどう定義されているでしょう。
  • キリストは死なれた
  • キリストは葬られた
  • キリストは甦られた
  • そして、キリストは顕れた

「救いの文化」を象徴する「四つの法則」とは異なり、原「福音」はイエス・キリストの生涯における最も重要な「出来事」を語るストーリーだということです。

この「出来事性」に気付くことはとても大切だとタカ牧師は考えます。

「福音」は、人がどう救われるかという説明ポイントではないのです。
そのための神学的説明ではないのです。
「キリストに起こった出来事」をそのまま伝え、受け取ることが福音の伝承なのです。

伝道とはこれらの出来事をそのまま宣言することなのです。
(出来事の意義を説明しないで、ということではありません。でも優先するのは出来事であって、その意義の説明ではないのです。)

では次回は、この「福音」と私たちの「救い」はどう関連付けられるのかを見ることにいたしましょう。


Originally Posted at 2012 Apr 09 by タカ牧師

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